即興系音楽コンピ制作費カンパのお願いについて

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      カンパのお願いをしてからbandcampで音源を買ってくれたりZINEを購入してくれた人が何人かいて、こういう人があと数人いれば比較的楽に制作を進めることができるだろうと思えた。そもそもコンピの曲数が膨大になったのは全くもってこちら側の責任で、興味を持って応募してくれた人に引け目を感じさせるような告知になっていたらまず謝りたい。
      誤解のないよう言っておきたいのはこのコンピでマネタイズをしようという気持ちは全く無いことで、大きい赤字を抱えてまで続けるつもりは無いけれどまあ収支がちょうど同じぐらいになるのを目標にすればいいかなぐらいに思ってる。他の二人は知らないけれど。
      ただ今のままじゃそれすらままならないから出来る範囲でのカンパもしくはZINEの購入をお願いしたい。

      即興性を含んだ音源を集めようという試みそのものがシーンに対する批評性をどれだけ持つかという点について、正直俺は去年ほどそれを信じられていなくて、今年はただ起こる現象を見つめてみたい程度の気持ちの方が大きい。多くの人が即興というワードに興味を持っているのは事実だとも思うし、それらが一定の軽薄さを持っているのも面白いと思う。
      言っちゃなんだが手抜きと即興の差異なんてものは凄く曖昧で、手練れの演奏は息を飲むものもあるけれど、素人の即興が魅力的なことは稀だ。変な音そのものがフェチになってしまっている俺たちはそれで楽しめちゃったりもするけれど、それが価値だと言い張るのも無理がある気もする。
      そんなものを見境なしに集めてものを作るのは、楽しいけれど意味が無い。意味が無いことに期待する感性も甘ったれみたいなものだろう。
      その甘ったれは自分自身に向いた冷笑の一種で、この感じ方は正直に思える。意味や価値の無いものを集めて、それらの山が大きくなって、巨大な張りぼてがシーンに流れ込む瞬間に期待するのは情熱よりも皮肉に近い。
      音楽が反映するのは言葉にならない気分の世界で、インプロビゼーションの記号にしか乗らない気分というものはあると思う。多分俺はそれに惹かれていて、きっとそういう人が多くいるんだとも思っている。

      改めてこのコンピについて、俺は意義とか新規性とかよりも気分の問題を大事にしてる。丁寧に作りこまれた音楽の情熱的な歓喜に水をかけたいような、その矛先は自分にも向いているような、そんな気分で俺はこのコンピを作ってる。
      別に俺の言ってることがすべてじゃないと思うし残りの二人がどう思ってるかは知らないけれど、とりあえず今年の分は間違いなく良いものにするためにも出来る範囲でカンパをお願いしたい。悪口みたいなこと書いたけど俺はこのコンピを良いものだと確信してる。あと単純に今年は去年に比べて音源のクオリティが上がってる。素直にカッコ良いものがかなり多い。なるべく良い音で届けるようにしたい。

      ちなみにカンパについて具体的でいやらしい話をすると、bandcampで千円払ってくれる人が何人もいればそこそこの額になるしそれが無理ならRTしてくれるだけでも嬉しい。まあ出来る範囲で応援してもらえれば。

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